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業者の交換会は必要

私は業者間の刀の交換会、つまり市へは五、六年あまり出たことがありません。しかし会というものは絶対に必要なものなんです。これは交換会に行かないといって不要論をいっているわけではないんです。ただ戦前のことを申し上げますけれども、戦前には永久会などという交換会としては最高のものがありまして、父がいくら真面目で、小金ができても入れていただけなかった。

当時の交換会は全部現金買いだった。だからどんな人でも千円や二千円懐に巻いて売買しておりました。ところが永久会の会員になりますと、すごい信用ががあった。たとえばAさんという人が徳川さんから刀を百本買ったとすると、その百本を客に売らないで刀屋さんの会で売ろうという場合には永久会で売るんです。永久会では九州ではだれ、四国ではだれ、中国、広島だれ、大阪でだれだれというふうに会員がいるんですが、皆もう間違いない方で、その当日になると会場に三十人くらいならびまして、そこで初めて一カ月ののべ払いで買います。そして買ったものをみんなが売って一カ月目にお金を集めて決済する。これは本当に特別な会の例で、平常は、原則はあくまで現金が建前でした。ですから戦前は、刀屋で倒産とか、刀屋でのべ払いで刀を買って払わないということはまずありませんでした。

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