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相州綱広

綱広は、室町末期、相模国(現在の神奈川県中西部)の刀工である。当初、初代が鎌倉で作刀していたが、相州小田原に勃興し関東の覇権を目論んでいた北条氏綱の招聘により小田原に移住し、「綱」の一字を賜って「綱広」と銘を改めた。室町期の鎌倉鍛冶の特色である地景、沸、金筋を受け継いだ。初代は永正、以後、天正・文禄・慶長の三代「宗右衛門尉綱広」、万治・寛文の五代「伊勢大掾綱広」と続く。綱広の名跡は大正期の十六代にいたるまで継承された。津軽為信により陸奥津軽藩へ呼び寄せられた三代相州宗右衛門尉綱広、五代「伊勢大掾綱広相州」が名工として著名である。

代表作

日本刀 青森県重要文化財 銘 相州綱広 津軽主為信相州綱広呼下作之 慶長十乙巳八月吉日 個人蔵 三代宗右衛門尉綱広作

刀 保存刀剣 銘 相州住伊勢大掾綱広 法人蔵 五代伊勢大掾綱広作